コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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教育無償化
教育無償化
作成:2017年5月25日(木)
教育無償化については、大学までの教育を無償化する考え方、幼児教育を無償化する考え方等、同じ「教育無償化」でも統一したものはない。
教育無償化の財源については、
第一に、税金で賄う。
第二に、教育国債で賄う。
第三に、こども保険で賄う。
以上の三案が主なものである。
第二の教育国債は、毎年かかる教育財源を順次次世代の負担に先送りし続けることになるので、問題外であろう。
第三のこども保険は、企業の競争力を阻害し、同時に労働者に負担を強いるものなので、経済界の賛同は得られないのではないか。
そうすると、税金を財源とすることになりそうである。
しかし、本来は、教育に関して家族が第一義的に責任を負うべきものではないか。
そもそも、教育無償化の論議は、少子化対策として沸き起こったものである。
そうであるなら、まずは、「子供を産み、育てることは大切なことなのだ」と価値観を示すことから出発するべきではないか。
経済的な援助をすれば子供を産むだろうと考えるのは短絡的に思える。
少子化の原因が、第一に、女性の晩婚化、第二に、核家族化、第三に、子供を育てるより自由を重んじる価値観、第四に、子育ての経済的負担等が考えられる。
そうだとするなら、子供を育てる大家族主義を国是として、複数世代で同居する家庭に固定資産税を軽減するなど経済的なインセンティブをつけることが、第一歩とするべきではないか。
大家族主義を国是に掲げることに抵抗を示す人がいる。国家が家族に関する価値観に介入するべきではないというのである。
しかし、少子化自体をネガティブなものとすることは、まさしく、国家が家族に関する価値観に介入することなのである。
国民国家は、その持続を求める。
持続を可能にするためには、その構成員である国民が、順次生まれてくることを望むことは当然である。
少子化対策を議論する際に、家族というものに対する価値観を国家が肯定的に示し、これに対して税金等でインセンティブをつけることは、とても合理的なことなのである。

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