コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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公益財団法人アパ日本再興財団懸賞論文 西鋭夫 美学の國を壊した明治維新
公益財団法人アパ日本再興財団懸賞論文 西鋭夫 美学の國を壊した明治維新
作成:2016年12月17日(土)
公益財団法人アパ日本再興財団が主催する真の近現代史観最優秀論文に西鋭夫先生の美学の國を壊した明治維新が選ばれました。
まず、西先生に心からのお祝いを申し上げます。
高校の教科書レベルでは、明治維新の前には、フランスが支援していた幕府、イギリスが支援していた薩長、大政奉還派の三つ巴であったところ、慶喜が大政奉還を受け入れたためフランスと幕府が大勢を占めたところで、薩長が江戸で放火などのテロを繰り返し我が国を混乱に陥れ、鳥羽伏見の戦いで、イギリスが支援する薩長の勝利で終わったことになっています。
ところが、西論文では、当初からイギリスとフランスが共謀して明治維新を起こしたと考えています。
確かに、坂本龍馬の巨額な活動資金を出せたのは、イギリスしかなかったでしょう。
維新の志士たちの背後にはイギリスがいたことは教科書にも示唆されています。
しかし、鳥羽伏見の戦いがわずか数日で、実質的には1日で終結したのは、大量虐殺を避けようとする意図があったからであり、これは我が国のアイデンティティーが形成されていた証左であり、アヘンで内政を弱体たされた隣国との違いであったと思うのです。
歴史の多くは勝者が書き換えます。
したがって、史実を掘り起こし真実を検証する作業を怠ってはなりません。
今回の西論文は、坂本龍馬を初めとする勤王の志士たちに資金提供をしていたのは誰かという視点で真実を検証しようとした姿勢は素晴らしいと思います。
しかし、その後大きな内乱により国家が分断されなかったのは、天皇を上に頂くことで、対立構造を回避した我が国の先人の知恵のお陰であるという、先人への感謝の視点に欠けていたことは残念に思います。

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