コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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日経ビジネス2016.10.17 成長への最後のチャンス 働き方革命2.0
日経ビジネス2016.10.17 成長への最後のチャンス 働き方革命2.0
作成:2016年11月3日(木)|更新:2016年11月3日(木)
 日系ビジネスの記事は、労働環境を改善することで牛丼事業を回復させたゼンショーホールディングスの事例を紹介するとともに、安倍政権の配偶者控除廃止見送りを痛烈に批判したものになっています。
 まず、記事の革命という言葉は、頂けません。
 易経でいう革命は、天命が革(あらた)まり、新しい統治者が生まれることで、大変血なまぐさいことですから。
 さて、日経の記事は、働き方について、企業、政策の二つの面からアプローチしたものになっており、本来「働き手」の取組に関する記事はありません。
 つかり、働き手の働き方という、働き手にとっての主体的な視点が欠けているように思います。
 同記事で、東大の柳川先生は、「副業で雇用の流動化進めよ」と主張されています。
 これからは、副業について、本業の視野を広げるものとして、自分の成長につながる、また、人生の二毛作・三毛作の土台になるものとして、広げていくことは賛成です。
 ただし、スキルを向上させない副業、将来につながらない副業に力を注いで、肝心の本業がおろそかになってはいけません。
 「副業ならなんでもOK」という考えではなく、本業の視野を広げる、自分の成長や将来につながる副業であってほしいと思います。
 実は、そのためには、産業構造の変化に対応できるように「学習する力」を、習得しておくことが大切だと思うのです。
 働くことが「自己実現」と密接不可分なものであれば、「成長」とも隣り合わせであるはずです。
 成長のためには「学ぶ力」が大切です。
 雇用の流動化が目的ではなく、国民がそれぞれの能力を最大限活用して、社会に貢献することが目的でなければいけません。
 副業や転職を支援する労働組合・企業の姿勢、副業や転職のために知識を提供する大学院、副業や転職のために技能を提供する専門学校、学習する力を養成する初等教育、そしてこれらを支援する政策、なによりも、自己の知識・技術・徳性等を高め、社会に貢献する意思を涵養するべきであるという社会的共通認識(共通哲学)が必要であると思うのです。

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