コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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事業承継(その28)承継のツールとしての養子制度
事業承継(その28)承継のツールとしての養子制度
作成:2016年5月9日(月)
事業承継(その28)承継のツールとしての養子制度
中世武士の家族形態はいわゆる惣領制をとっていました。
鎌倉時代初期の惣領制では、一族の共和的団結の色彩が強いものでした。
実際には、血縁よりも生活を共にする者たちが強い結合を作りました。
家を存続させることが重要視されたので、血縁関係がない者と養子という擬制的な親子関係を結び、優秀な血を家の中に入れる制度が一般化したのです。
これは、承継にかかわる縦の戦略のツールの一つが確立されたといえるでしょう。
江戸時代には、養子縁組は、第三者に株を取得させて事業を譲渡する方法として広く行われていました。
当時、経営の傾いた商家を立て直すため、資金を提供する代わりに養子縁組による事業承継がされたこともありました。
その場合は、救済合併の目的でもあった。1785年に、干鰯売り場の跡目に関する記録で、血縁関係者の中には後継者とし て適任者がいないため、同業者の中から優秀な者を探して、それを後継ぎに据えている記録があります。(鈴木浩三「江戸商人の経営」)

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