コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
経営の視点
事業承継(その13)ファミリー企業の影響力
事業承継(その13)ファミリー企業の影響力
作成:2016年4月18日(月)
事業承継(その13)ファミリー企業の影響力
従来は、ファミリー企業といえば、小規模閉鎖会社がイメージされてきました。
企業規模が大きくなれば、利害関係人の数も膨れ上がり、社会性、公共性が大きくなってくるものです。
しかし、ファミリー企業は小規模閉鎖会社に限りません。
巨大なグローバル企業においても、ファミリー企業がいくつも存在しています。
ファミリー企業の規模には様々なものがあり、ファミリー企業が必ずしも小規模閉鎖会社とは言えません。
そうなると、規模が大きい場合、ファミリー企業の栄枯盛衰は社会に大きな影響を与えます。
もし、私たちがファミリー企業に対するネガティブな印象を持っているとするなら、このような印象は払拭しなければなりません。
ファミリー企業には経済に対して大きな影響を与え、雇用にも大きな影響があります。
ファミリー企業にはポジティブな側面がいくつもあるにも関わらず、近年、ファミリー企業経営者の高齢化が進展する中、特に親族内における後継者の確保がますます困難になってきているといってよいでしょう。
中小企業白書によると、年間29万社の廃業のうち、後継者不在を第一の理由とする廃業が約7万社、雇用の喪失は毎年20万人から35万人に上ると推定しています。
もちろん、この統計は必ずしもファミリー企業だけの数字ではありませんが、後継者不在によって廃業に至るのは、ほとんどがファミリー企業といってよいでしょう。
このように見ていくと、ファミリー企業がいかに継続的に成長することは、その国の産業の発展と雇用の維持に重大な影響を与えると考えられます。
ファミリー企業の成長とスムーズな事業承継は、単に一族、ファミリーの問題だけにとどまらないと言ってよいでしょう。
ファミリー企業の事業承継が重要であるにもかかわらず、中小企業経営者の事業承継の事前準備は十分に進んでいないことが少なくないのです。
あるアンケート調査では、現経営者の事業承継の準備状況について、「何も準備していない」という経営者が6人に1人、「十分に準備している」経営者は、5人に1人に止まっています。
ファミリー企業の影響力を考えると、もっと早期に事業承継準備に取り掛かる必要があると思うのです。

  このエントリーをはてなブックマークに追加
経営の視点に関する詳細や関連記事はこちらに御座います。併せて御覧ください。