コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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事業承継(その5)ファミリー企業と上場企業の連続性
事業承継(その5)ファミリー企業と上場企業の連続性
作成:2016年4月2日(土)
ファミリー企業を、創業者のファミリーが経営に参画している企業であると定義すれば、日本の上場企業においてもファミリー企業の比率は3割を超えることになります。
上場企業のおおよそ4分の1の社長は、創業家の家族です。
上場企業のおおよそ5分の1の会長は、創業家の家族です。(吉村典久氏の著書「日本の企業統治」NTT出版参照)
こうみると、上場企業と小規模閉鎖会社は全く別物というよりも、連続した存在と考えた方がいいでしょう。
上場企業になったからと言って、いきなり同族性が排除されるとは限らないのです。
いきなり同族性を排除しない方が、企業の安定に資する場合さえあります。
昭和50年代末、私がまだ法学部の学生のころ、商法の授業で、株式会社の特徴である「間接有限責任」「株式」「資本」を教えていただき、バーリーとミーンズがいう所有と経営の分離を教わりました。
株式所有が分散して大株主がいなくなったこと、経営が高度化したため株主は経営を経営専門家に委ね、株式をほとんど所有しない経営者が株式会社を支配し、株式を持たない経営者が後継者を選ぶようになったこと。これを「経営者支配」と言うと教えられました。
しかし、現実は、上記のように、ファミリー企業と上場企業とは連続した存在と考えた方がいいと思うのです。
(その後、最低資本金制度がなくなり、「間接有限責任」と「株式」が株式会社の特徴となったのですが。)

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