コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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道州制における課税回避競争のジレンマ
道州制における課税回避競争のジレンマ
作成:2015年12月21日(月)
米国のファイザーが、アイルランドのアラガンを買収し、ダブリンの本社を移転することで、2014年には25.5%だった実効税率が、合併後の実効税率は17~17%になります。
米国民の多くはこれに批判的です。
我が国での道州制論者の多くは、地域間競争によって、企業と人を誘致して、経済のパイを大きくすると言っています。
現に、連邦国であるスイスでは、カント間で減税競争によって企業誘致を図っています。
地域間の減税による誘致競争は、ファイザーのような課税回避を誘発します。
同じリスクは、道州制にもあります。
道州制推進の第一の根拠を、当事者意識を喚起して真の民主主義を実現することにおかなければ、課税回避競争を誘発し、社会的連帯を損なうと恐れがあります。
来年の参議院選は、「統治機構改革」が争点の1つになると思われます。
社会的連帯を維持したままで、民主主義の観点から道州制を議論してほしいと願います。

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