コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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病床機能報告制度
病床機能報告制度
作成:2015年5月29日(金)
病床機能報告制度は、病院に「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」のいずれの機能かについて「現状」と「今後の方向」を都道府県に報告させる制度です。
この「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」という分類は、病院目線の分類であって、患者の視点に立っていません。
患者にとって急性期かどうかが問題となるのは、脳、心臓、急性腹症、重度外傷くらいのものです。
これ以外の高度医療は、必ずしも急性期ではありません。
例えば、胃がん治療は、本当に「急性期」でしょうか。
重症の緑内障は三次救急病院で見るべき疾患でしょうか。
医療政策には、患者の視点は皆無です。
決してありえないことですが、もし患者の視点から医療政策が立案されるなら、「急性期」は、脳、心臓、急性腹症、重度外傷に関する機能分類として残りますが、これら以外の疾患については、病態別に整理されることになるでしょう。
つまり、患者から見ると、脳、心臓、急性腹症、重度外傷については、急性期機能を有する病院によって対応してもらいたいのですが、これら以外の疾患に関しては、病態別にセンター化されれば十分であり急性期分類は無意味と言えるでしょう。
つまり病床機能報告制度は、その前提が間違っているので、失敗することになります。

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