コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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外注化の適正化
外注化の適正化
作成:2015年1月12日(月)
企業でも病院でも、経営合理化の主たる手段として外注化があります。
確かに、外注化、非正規雇用によって合理化を進めることは経営改善のためには有効であることが少なくありません。
しかし、戦略なき短期的利益を追求した外注化には落とし穴があります。
昨今の食品業界における異物混入事件は、外注先企業に対する監視・監督を十分にできなかった、もしくは、コストを考えて監視・監督を敢えて十分な程度に取り組まなかったことも遠因の一つです。
また、経営は、コスト削減のためのビジネスモデルだけで成り立つものではありません。
機械化によるコスト削減ならともかく、労働集約的作業にまで徹底したコスト削減を行った際の品質管理には限界があります。
そのようなコスト削減は、人材育成を妨げ、現場の力を損ないます。
病院の事務作業ように業務量に変動が大きい場合、世界的な景気変動に対応しなければならない場合には、非正規雇用を活用することはあるでしょう。
しかし、食や生命に関するコア・プロセスについて、顧客に対する価値を生み出す中核的なプロセスについては、品質管理を確保できる範囲での外注化に抑える必要があります。
現在のデフレの一因として、食や生命に関するコア・プロセスに関する人件費節約を優先するあまり、品質管理コストを削減したこともあります。
昨今の度重なる異物混入事件は、我々消費者がコア・プロセスに関する品質管理費用にまで努力を怠っているような安い商品には手を出さない、企業が現場力を損ない人材育成を妨げるようなコスト削減はしてはならないとの教訓を垂れています。

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