コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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徹底した成果主義はあるのか
徹底した成果主義はあるのか
作成:2014年3月17日(月)
日経ビジネス(2014.03.17)「特集ハイアール」によると、洗濯機、冷蔵庫の世界シェアトップの海爾集団、ハイアールは、徹底した成果主義を取り入れているという。
もちろん、本来の成果主義は、数字の結果のみならず業務プロセスをも評価するものであることを前提としても、すべての結果や業務遂行過程を、個人ベースに還元できるかは大きな疑問である。
少し古い情報かもしれないが、アメーバ管理方式で有名な京セラでは個人に対する成果主義は導入していないという。
確かに、現実、ハイアールの成長はPanasonicを凌駕しており、これには成果主義が貢献していると分析されている。
私は、①チームの協業によってどれだけの価値が生み出されているのか、②チームの協業が阻害されても業務遂行が順調に進むか、もしくは、チームの協業が阻害されない仕組みができているか、③個人が業務遂行過程を管理可能か、④成果を個人単位に還元できるか、これらの要素が、徹底した成果主義に必要だと思う。
フットボールはチームプレーだが、個人の成績によって年棒が決まる。
しかし、多くの企業では、全体の成績が個人の貢献に還元されるほど透明化されていない。
この場合、チームの協業によって生み出される価値を重視する産業であれば、個人に還元する成果主義よりも、人的関係を重視するマネジメントが優越するかもしれない。
要するに、成果主義がすぐれているかどうかではなく、創造するべき価値を生み出す組織構造、「成果主義」が求めているもの、組織文化との相関関係で、成果主義が機能するかが決まる。
我が国の企業はハイアールを分析する必要はあるが、組織文化的な背景を無視して、むやみにその経営スタイルを真似ても機能しない。

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