コンサルタント弁護士・籔本恭明(やぶもとやすあき)
経営の視点
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介護付き有料老人ホームの入居者が食事中誤嚥事故で死亡した場合に、開設者の安全配慮義務が否定された事例
介護付き有料老人ホームの入居者が食事中誤嚥事故で死亡した場合に、開設者の安全配慮義務が否定された事例
作成:2011年1月6日(木)
東京地方裁判所平成22年7月28日判決(確定)
この判例は、有料老人ホームの入居中の高齢者が、食事中に誤嚥事故で死亡した場合に、開設者の安全配慮義務を否定したものです。
判決の中で、この入居者の方に誤嚥のおそれや兆候があるとの介護記録も看護記録もなく、そのような連絡もなく、通常は自力で食事していたこと、医師による月1、2回の定期健診でも、誤嚥のおそれを指摘されてたり等していないことが前提として認められています。
この判決の射程範囲ではありませんが、誤嚥のおそれや兆候がある場合には、誤嚥機能低下に対応するために、食事の調理方法や食事形態を改善し、食事介助、食事中の見守り等をするべき義務が課せられる可能性があります。
このような場合には、ケアカンファレンスで十分に検討して対策を講じるとともに、その対策を講じたことを記録しておくべきでしょう。
一方で、介護施設に加重な義務を課すと、有料老人ホームから高齢者専用賃貸へのシフトがさらに加速するでしょう。

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